そういえば師走に
2012.03.30 Friday
仕事と仕事の合間にできる、本当にちょっとしたスキマ時間。
そのときも、1時間までの余裕はないが30分くらいはゆっくりできる感じでした。
時は昨年の師走のまっただ中。
とくに理由もないのにせわしなく、見えない何かに追われる不思議なシーズン。
そんな時期のスキマ時間はまた、いつもより貴重に感じられたりもします。
では、気持ちの切り替えにコーヒーでも飲もうと、最寄りの喫茶店に。
そこは大手のチェーン店。夕刻というより夜に入ったころあい。
すでに仕事上がりであろうサラリーマンやOLの方々、
学校帰りの大学生のグループでけっこう混雑していました。
お店に入るやいなや、店員さんからも
「混雑していますので、先にお席を取ってください」とすすめられるほど。
そこで、はてどこが空いているかな〜と、店内をぐるり見回すと・・・。
外を見ながらお茶ができるカウンター席の一角に、
なにやらもの凄いオーラを放つ方がひとり。
バチバチと音が鳴るようなとてつもない集中力で、
パソコンの画面をじーっと凝視している男性がいます。
そしてちょうどよい空席は、その方の隣。
椅子にそっと荷物を置き、コーヒーを買いにいきました。
席に戻って腰掛けると、
相変わらずその男性はもの凄い集中力で画面を睨んでいます。
隣に誰が来てもなにをしても、まったく動じない様子です。
いったいパソコンの画面は何が映っているんだろう
・・・株取引?それとも仕事の締め切りに追われているのかな?
周りは仕事上がりの雰囲気の中、師走なんだな〜忙しいんだな〜、と、
その男性の多忙さを想像しつつ、なるだけ音がしないようコーヒーをすすっていました。
そのとき突然、隣の男性が「うふーっ」と小さな笑い声を漏らしました。
あまりに想像外のできごとだったので、思いっきり隣を見てしまいました。
件の男性、満面の笑顔。にっこり顔とはこのことか。
・・・大丈夫か?・・・と思いつつ。さらにそーっと隣を伺うと、
ちょろっとパソコンの画面が見えました。
僕も思わず笑いがこみ上げてきました。
パソコンの画面いっぱいに、大きな大きな「電車の画像」が広がっていました。
僕には何の電車か判りません。
でも、電車の周囲にはのどかな田園風景が広がっています。
きっとどこかの地方を走っている、ローカル線なのでしょう。
想像するに、この電車を撮影したのはこの男性自身なのかもしれません。
ずっとパソコン画面を凝視していたのは、その撮影成果を確認していたのでしょうか。
師走の忙しいスキマ時間にできた、楽しい趣味のひとときだったのかもしれません。
気がつくと、次の仕事の時間がせまっていました。
隣の男性はニコニコしながら、次々とさまざまな電車画像を堪能中。
ちょっとほっこりしたできごとでした。

