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そういえば師走に

 仕事と仕事の合間にできる、本当にちょっとしたスキマ時間。
そのときも、1時間までの余裕はないが30分くらいはゆっくりできる感じでした。

時は昨年の師走のまっただ中。
とくに理由もないのにせわしなく、見えない何かに追われる不思議なシーズン。

そんな時期のスキマ時間はまた、いつもより貴重に感じられたりもします。
では、気持ちの切り替えにコーヒーでも飲もうと、最寄りの喫茶店に。

そこは大手のチェーン店。夕刻というより夜に入ったころあい。
すでに仕事上がりであろうサラリーマンやOLの方々、
学校帰りの大学生のグループでけっこう混雑していました。
お店に入るやいなや、店員さんからも
「混雑していますので、先にお席を取ってください」とすすめられるほど。

そこで、はてどこが空いているかな〜と、店内をぐるり見回すと・・・。

外を見ながらお茶ができるカウンター席の一角に、
なにやらもの凄いオーラを放つ方がひとり。
バチバチと音が鳴るようなとてつもない集中力で、
パソコンの画面をじーっと凝視している男性がいます。

そしてちょうどよい空席は、その方の隣。
椅子にそっと荷物を置き、コーヒーを買いにいきました。

席に戻って腰掛けると、
相変わらずその男性はもの凄い集中力で画面を睨んでいます。
隣に誰が来てもなにをしても、まったく動じない様子です。


いったいパソコンの画面は何が映っているんだろう
・・・株取引?それとも仕事の締め切りに追われているのかな?

周りは仕事上がりの雰囲気の中、師走なんだな〜忙しいんだな〜、と、
その男性の多忙さを想像しつつ、なるだけ音がしないようコーヒーをすすっていました。



そのとき突然、隣の男性が「うふーっ」と小さな笑い声を漏らしました。


あまりに想像外のできごとだったので、思いっきり隣を見てしまいました。
件の男性、満面の笑顔。にっこり顔とはこのことか。

・・・大丈夫か?・・・と思いつつ。さらにそーっと隣を伺うと、
ちょろっとパソコンの画面が見えました。


僕も思わず笑いがこみ上げてきました。


パソコンの画面いっぱいに、大きな大きな「電車の画像」が広がっていました。

僕には何の電車か判りません。
でも、電車の周囲にはのどかな田園風景が広がっています。
きっとどこかの地方を走っている、ローカル線なのでしょう。

想像するに、この電車を撮影したのはこの男性自身なのかもしれません。
ずっとパソコン画面を凝視していたのは、その撮影成果を確認していたのでしょうか。


師走の忙しいスキマ時間にできた、楽しい趣味のひとときだったのかもしれません。


気がつくと、次の仕事の時間がせまっていました。

隣の男性はニコニコしながら、次々とさまざまな電車画像を堪能中。


ちょっとほっこりしたできごとでした。


鈴木伊佐男 * その他 * 09:52 * - * -

電車の中で逃げ場もなく・・・

仕事先に向かうため電車で移動中。
そんな逃げ場のない中で、ある事件が起こりました。

時間はそろそろ夕刻をむかえる頃だったでしょうか。
外は小雨が降りやまずにほの暗く、電車内の人影はまばら、座席も空きが目立ちます。

すみっこに空席を見つけ、腰をおろしました。

まさか・・・それが・・・。

通路を挟んだ向かい側には、高校生でしょうか、中学生でしょうか、
仲良さそうな2人組が楽しく会話をしています。
部活帰りかな?と思わせる、大きなバッグを足下に置いています。

人の少ない電車内に響く、2人の楽しげな会話と笑い声。

私は目的地までわりと時間があることを確かめ、
首をくるりとまわしてこりをほぐし、軽く目を閉じてリラックス。
やがて、すーっと意識が遠のく心地を感じた時・・・

驚きの瞬間が訪れました。


「怖い話を教えてあげるよ!」


その声は向かいに座っている、例の学生さんから発せられた一言でした。

軽くまどろんでいた私は、一瞬「?」・・・次の瞬間、
「おいおいおいおいおいおいおい」と、頭の中がぐるぐるし始めました。


身近な皆様はすでによくご存じのことですが、
いわゆる「怖い話」がもの凄く苦手です。本当にもの凄く苦手です。

夏のトップシーズン、テレビでその手の話が始まると、慌ててチャンネルを変える、
もしくはテレビの電源を切る、間に合わなければ走って逃げる。それくらい苦手です。


もちろん、目の前の2人はそんなこと少しもご存じではありません。
説明や相談をするヒマもチャンスもありません。


「実はこないだ、夜中に勉強してたらさ・・・」


もうこの瞬間、「止めてくれ〜!」と心の中で叫んでいました。
胸中はすでにパニック。せめて車内が人で一杯にならないか!と、必死に念じてみたり。

しかし実際は叫ぶわけにいかず、いきなり人が大量に乗り込んで混雑することもなく
静かに目を閉じたふりをしている私をおいて、時間だけが過ぎていきます。


さりげなく席を移動しようとしましたが、なんだか体が動きません。
空いている車内は意外と席を移動しづらいものだな、といらない気を使っている自分。


2人の学生さんの話はじっくりと進んでいきます。
「それ怖いね〜」「次は屋根裏の話があってさ」「うわーやばいねー」


どんどん追い詰められていきます。なんでちゃんと聞いてしまうのだ自分。

もう駄目だ。今日はもう駄目だ。いったいなぜこんなことに。
だめだ怖すぎるがまんできない!と思った、次の瞬間でした。


「あ!今日は○○駅で買い物頼まれてたんだ!」

学生さんたちは、足下に置いた大きなバッグをひょいとかつぎ、
閉まりそうなドアをすり抜けて、身軽に飛び出していきました。

終わった・・・。背中には冷たい汗がうっすらと。

思わぬ場所での思わぬ事件でした。

鈴木伊佐男 * その他 * 09:41 * - * -

あけましておめでとうございます

 明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

今年の目標は・・・笑って過ごすこと!となっております。

一年笑顔で過ごせますよう、のんびりと行きたいと思っています。
ブログの更新も少し頑張れたらと思っております。

2012年スタート!ですね。
鈴木伊佐男 * その他 * 18:12 * - * -

まぼろし発見。

底冷えのする寒さが日に日に増してきました。

ふと、先シーズンの冬の真っ盛りのできごとを思い出しました。

それは、真冬というべき極寒の、早朝6時にはじまります。

ある計画があり目覚ましをかけておきましたが、それが鳴る前に自然と目が覚めました。
しかしいざ起きてはて、なんでこんなに早く?と少し寝ぼけておりました。

そんな不思議な、冬の早朝、まだ暗い中での目覚め。

はてと考えた瞬間に計画を思い出し、猛ダッシュで外に出る着替えと支度。
そう、「幻の大福餅」を買いに出掛ける予定だったのです。

そのお店は開店時間が・・・じつはまだ良くわからないのだけれども、
とにかく早朝に開店し、わずか数時間で閉店してしまうのです。

一度チャレンジしてみましたが、到着した時には既にお店は閉まっていました。

その後、数少ないながらも情報を集めた結果、
どうやら朝の6時から7時の間に開店している?とか。

ここは一念発起、早起きして挑戦だ!

と、言うことで、着替えて出発となりました。

寒いのと意気込みとで必然の早足。いや、走っていたかもしれません。

果たして本当にこんな早朝に開いているのだろうか?
そして、そんなに早くに商品が売り切れ、瞬く間に閉店してしまうのだろうか?


ひょっとして、それらすべての話が、幻の出来事なのでは・・・。


ひとり疑心暗鬼を深めつつ、どれほど走ったでしょうか。

お店が見える位置に到着しました。

さあ、あの角がお店だ・・・開店しているかな・・・。


おお! お店のシャッターが上がっているではないですか!! 感動の瞬間です。


陳列棚には美味しそうな、大福餅、切り餅、おいなりさんが並んでいます。

でも、それぞれに用意された数がさほど多くありません。
本当に、売り切り御免の気配が濃厚です。

お店の奥では店主のおじいさんが、丁寧にあんこをこねていました。
お店のカウンターには、私より少し年上かな?と思われる方が販売を担当しています。

恐る恐る近づき、「すみません・・・大福を下さい」とお願いしました。
目の前には長らく切望した、幻の大福餅がパックに詰められていきます。

あとに並ぶ人たちを振り返り、独り占めしないよう思案しながら、
大福とおいなりさん、切り餅を少々購入しました。

るんるん気分の帰り道。あまりの喜びに、帰路も走っていたような気がします。


さて、自宅に到着して時間を見ると、まだ8時前です。

ゆっくりと二度寝の床につきました。これは幸せの瞬間でしたねー。


夢見心地の中うつらうつらしていると、
遠くの方から、「これは!!!」と小さく叫ぶ声が聞こえてきました。


「それが幻の大福餅だよ〜」と声にならない寝言で答える私でした。


鈴木伊佐男 * その他 * 20:47 * comments(0) * -

団体戦

 先日、毎年恒例となっています、団体戦に参加してきました。

風鈴会チームとして、毎年参加している団体戦です。

今年は38名、8チームでの参加となりました!参加人数は過去最高を更新。
参加下さった皆様、ありがとうございました。

結果の方は・・・優勝チーム1チーム、準優勝チーム2チーム、3位1チームの結果でした。

この大会は5人1チーム(3人のクラスもあります)で、行われます。
クラスも無差別から、10級くらいの方から参加でき、幅広く楽しむことができます。

個人戦も楽しいのですが、団体戦は一緒に戦う!感覚が面白いですね。
個人戦には無い感覚だと感じます。

また来年楽しみに!皆さん参加しましょう

鈴木伊佐男 * 風鈴会 * 11:56 * - * -

ランチの罠


原宿、表参道・・・私が都内でほとんど足を踏み入れたことのない、
自分にとって、とても遠くに感じる場所でした。

何度か足を運んでも、その感覚はなぜか変わらずにいました。


しかし、その感覚にちょこっとだけ風穴が開くきっかけがありました。
それは、10年ほど前、結婚してすぐの頃からです。

仕事で所用のある妻についていき、なんどか表参道を訪れるようになり、
徐々に、段々と、自分の中での敷居が低くなってきました。

もっとも敷居が若干低くなっただけで、
いまだ、他とは別格の感覚があるのは不思議なところ。


さて、その原宿と表参道に先日また、出掛ける機会がありました。
そのときも妻に所用があったので一緒についていき、
妻の用事が終わるまで、近くの喫茶店で待つことにしました。


喫茶店への入店時間は10時45分。
朝でもなく、昼でもなく。まったりとした時間です。

奥の方の席に陣取り、2時間ほどを過ごす算段です。


その喫茶店は、新鮮なフルーツ類がとても美味しいお店です。
こういった機会にごくごく希に行くのですが、それを楽しみにしているお店です。

何を食べようかと迷い、いろいろ悩んだ結果、フルーツサンドイッチを注文。


これが誤算でした。ミスといっても過言ではありません。


ふと気がつくと私の目の前のスペースに、サラダを盛った大皿が運ばれ出しました。
グリーンサラダやポテトサラダ、フルーツサラダなどがどんどん並びます。

はて?と思っていると、お客さんの入店が急に増え始めました。

隣のテーブルにはお祖母さんと娘さん連れ四人組、
反対側は学生さんの二人連れ、奥の方はご近所に住む親子連れと、
またたくまに席が埋まっていきます。


お昼にはちょっと早いし、何でだろうと思っていたら・・・直ぐにナゾが解けました。


皆さんメニューを見て、迷わず直ぐに注文します。
皆さんランチです。揃ってランチの注文です。
「ランチ」にはどうやら、サラダバイキングがセットになっているようなのです。

そしてそのランチは、11時からのスタートなのです。

・・・がーん!

私が入店し注文したのは10時50分頃。
メニューにはランチセットが無かったのです・・・。


なんだか悲しい気持ちのまま、とはいえ、仕方ないなと自分を納得させ、
碁罫紙を鞄から出して、ちょっと仕事をしながら妻を待つ、
初めからの、予定通りの算段に入りました。


しばらく碁罫紙に向かって没頭していると、なにやら視線を感じ始めました。
ふと顔を上げて周囲を見回してみましたが、妻が戻ってきたわけでもなく
知人がいたわけでもありません。

???と思いながら、再度碁罫紙にむかって没頭していると、
やはり、なんだか視線を感じます。

今度は顔を上げずに、そーっと目線だけで周囲を見回しました。

なんと!
お隣のテーブルの斜めはす向かいに座っている女性の方(多分60過ぎ位)が
こちらを不思議そうな顔でじーっと凝視しているではないですか。

どうやら私の碁罫紙を不思議に感じて、じっと見入っているのが判りました。

そして「事件」が起きました。

私がトイレに立った、その時です。

私がトイレに向かい、トイレのドアを開けて入る瞬間、
振り向く形で自分のテーブルが視線に入りました。

その時なんと、はす向かいの女性が私のテーブルに身を乗り出して、
じっくりと碁罫紙をのぞき込んでいるではないですか。

よっぽど不思議だったんでしょうね。
じーっとのぞき込んだまま、首を振ってらっしゃいます。

同席されているご家族の方と、なにやら相談したりしています。

私も、いつまでも遠目に見ているわけにはいかないので
ドアを開けトイレに入りました。

出てきたときには件の女性、すでに帰り支度を始めていました。

疑問は解けたのでしょうか?

自分の中では、ちょっと楽しい事件でした。


鈴木伊佐男 * その他 * 11:47 * - * -

新天地

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我が家に来た当初は、
ふいに物音がしたり、
こちらからいきなり手を差し出すと、
すぐさま、驚くべき速さで、物陰に隠れていました。

変化はいつも、ある日突然に訪れます。

まず始めの変化は、
こちらと目が合うやいなや、
「撫でてちょうだい!」と要求するようになりました。
では撫でようか?、と
小屋の中に差し込む私の手に向かって、
体を投げ出すように飛んできます。


さらにそれから幾数月。

小屋の中を掃除している私の腕の上を、
まるでハードル越えのように
ぴょこんぴょこんと飛び越えて遊ぶ瞬間が
ときどき見受けられるようになりました。

なかなか可愛いものです。

「ジャンプしてごらん」とか「乗ってごらん」と
声をかけながら、一緒に遊んでいたのですが・・・


ある日突然、こんなことになりました(写真参照)。


肩乗りハナちゃんです。

飛び越えていた私の腕の伝ってタタタタ!と走り上がり、
右肩から首筋をくるりと回って左肩まで一直線。
そしてお決まりの、冒険の歌を詠い(くるる!くるる!と興奮した高めの声)、
そのあとしばらく、左肩の先でひと休み。
ひと休みの間、妻から手渡しで餌をもらうのも楽しみのようです。

この、ある日突然の変化が、興味深く面白いんですよね。


鈴木伊佐男 * モルモット * 14:16 * - * -

鈴木家 進化論

20110610173005.jpg
 
ある野望を果たすため、
無駄な気合いが充満していた
この数年間の鈴木家リビングルーム。

その野望とは、
アナログ放送の最後を見届けること。


相棒のブラウン管テレビとともに
頑張ってきました。


しかしそんなささやかな野望が、
ある日、簡単に打ち砕かれました。

「アナログ放送が終わると
こんな画面になりますよ〜!」
という明るいアナウンスとともに、
終了時のデモ画面が流されました。

・・・砂嵐になってしまうんですね。

「敵も考えたな!」とは、家人の談。


それでもやはり、
ブラウン管の画像や音が好きで、
決断を引き延ばし、踏ん張ってきました。


そんな我が家もついに変革の時が!
いろいろと考えることもあり、
ついに地デジ化となりました。

つねに画面に出ていた
「アナログ」の表示が
いまとなっては懐かしい今日この頃です。


なにより、デジタルに変わって
一番の違いは、テレビの重量でした。
ひとりでも気軽に
ひょいと移動できる軽さなんですね。
テレビが「家具」から「家電」に
変わった瞬間にも感じました。



鈴木伊佐男 * その他 * 22:56 * - * -

思い返すに・・・


囲碁を始めてから、すでに30数年が経ちます(プロになって20数年)。

しかし、日々の対局にあたっては、いまだ緊張しますし、
ましてや、上手く打てたな〜と感じることは、まずほとんどありません。
このあとさらに年を経て、果たして、どんな心境へと変化していくのでしょうか。


さて、油断をすると増え続ける体重を管理するため、
もはや、やめられない止まらない「硬式テニス」という名の減量トレーニング。

続けている間にだんだんと、テニスそのものの面白さ、難しさも増してきました。

そして昨年はとうとう、草トーナメントのシングルス試合に初エントリー。

モチベーションアップ、持続する刺激、はるかに遠いゴールの設定。
そんなもくろみを持つ家人からの誘導もありますが、
自身でも、もしチャレンジできるならしてみたいな、とちょうど考えていました。


エントリーしたのは、まさに一年前の7月。猛暑の夏まっただなか。

初めてのシングルストーナメント。もう本当に緊張しました。

日頃お世話になっているテニスの先生からは、
「試合は、普段の練習成果を“発表”する場だと思って!」と声を掛けていただき、
緊張が高まる中、とにかくやってみるか!と、気持ちを一歩踏み出しました。


それから1年、自宅から電車で行き帰りできる距離のトーナメントを探し、
ぽつぽつと、月に1回ペースで出るようにしています。

もちろん、試合の勝敗を語るには嗚咽で声が詰まり、酸欠で気が遠くなりかけます。

良い経験を積んでいることは確かです。


しかしなんとも、試合というのは難しいですね。

テニスキャリアを考えれば、トーナメントの舞台で上手くいくわけがありません。

わかっているのです・・・わかっているのですが。

ある程度の結果がでないと、どこかめげてしまいそうな自分がいます。

「負け」から学ぶこともある・・・良くわかっているんです。

でも、めげそうな自分がいます。

そんな折れそうな心にむち打ちながら、この先もこつこつと参戦するつもりです。


でも、負けて悲しくつらいことばかりではありません。楽しいこともあります。
試合に参加した後で、なにかしら変化した自分を発見することがあります。

初めての試合の経験は、衝撃的で激烈でした。
さらに、新しいプレーヤータイプにあたるインパクトも、その度に鮮やかです。


この先、50試合、100試合と経験を重ね、月日も数年経ち・・・となるにつれ、
試合から受ける感動や自分の変化は、薄れてしまったりするのだろうか?

経験が浅いからこそ得られる感動を大切にしたいと思ったり。


冒頭の話通り、囲碁のプロとして対局に慣れるということはないというのに、
趣味のテニスとなると違うことを考えて、試合慣れを自分にたしなめている不思議。


そういえば、テニスを通じて知り合った方々から、
「囲碁のプロだと、勝負事はお手の物だから、
テニスの試合もさぞや緊張せず、気楽にヒョイヒョイなのでは?」
と、よく聞かれます。

いや〜、そんなことはまったくないですね。
対局でも緊張していますし、テニスの試合中なぞ頭が真っ白です。


今年も暑い夏がやってきそうです。




鈴木伊佐男 * テニス * 18:01 * comments(1) * -

友情

その日、電車の中は、わりと空いていました。
座席の中程に座り、軽く目をつぶってぼーっと揺れを感じていました。

途中の駅で電車が止まったおりに、ふと目を開けてみると、
小学生の女の子2人がちょうど乗り込んでくる姿が見えました。

2人とも、それはそれはとても楽しそうな様子です。

1人の手元には本がしっかり握られています。漫画のようです。
本の裏にビニールテープのバーコードが貼られているので、
どこか、図書館などで借りてきたものなのでしょう。

本を持ってない方の子が、「ちょっと見せて〜」と声をかけたのが、ことの発端でした。

借りた本を手にとり、表紙側と裏表紙、ひっくり返してちらちらと見比べて、
次の瞬間、ぱらぱら〜と中を軽くめくり始めました。

すると、本を貸した方の子が、「あ!中は見ちゃ駄目って言ったでしょ!」と、
あわてた様子で本を取り返しました。そこからちょっとした言い合いに。

どうやら、自分がまだ中身を読んでいないのに、
友達が先に読みそうになったことを、約束違反だと言っているようです。

そこだけを見ていると、「駄目だしがきつめだなー」と感じたり。

が、そんなのんきな傍観が、「ガラガラッ」と音を立てて崩れて行く発見が・・・。


さて、なんの漫画なんだろう、と本を遠目に確認したその先には、
なんと、「ドラえもん」とおぼしき、見間違うことのなきタイトルが。

ドラえもん・・・ドラえもん!なんと、ドラえもんではないですか。


駄目です。ドラえもんはいけません。約束を違えて先に読んではいけません。


私、子供の頃、最高峰というべき愛読書が「ドラえもん」でした。


元々の借り主である女の子の気持ちが、一瞬にして理解できました。
せっかく借りられたのに、先に読まれたら、さぞや悔しいことでしょう。


その後の2人は。

しばらくは「先に読んだ」「中を見てない」と反復の繰り返し。
やがて段々と、言い争いっぽくなってきました。

あらら、喧嘩までしなくても・・・と、周囲の大人が心配し始めたその時、
怒り主である子から、絶妙な解決策が提案されました。

「じゃあさ〜変な顔してよ!そしたら許してあげる!!」

そこから先は、仲の良い2人ならではのやりとりとなりました。
とても楽しそうに、互いに「変顔合戦」です。

いつしかドラえもんの本は、座席に置きっぱなしとなりました。

そして2人とも目的の駅に到着。変顔合戦を続けながら、
小脇にドラえもんを抱えて、足取り軽く降りていきました。


偉大なるはドラえもん。一体何巻目だったのだろうか?
実はそれが気になって仕方ない・・・ひとり残された私でした。

鈴木伊佐男 * その他 * 02:00 * comments(0) * -
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